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天女魚庵

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新緑の渓('06 5 25)

新緑の渓(\'06 5 25)_a0079652_211666.jpg新緑の渓を釣り上がる・・・この時期ならではの、フライフィッシングの至上の時ですね!

奈良県の十津川水系は、その広大な流域面積の広さに加え、日本でも有数の多雨地帯で、豊富な水量が作り出す渓谷美は日本でも屈指です。だがその反面、源流部に続くゴルジュや滝は用意に人を近づけず、時には遡行中に死者も出るほどの悪渓も有ります。その環境のため、太古の昔から乱獲されることもなく息づく、この地域ならではのアマゴの宝庫の谷も其処彼処に・・・今回もそんなパラダイスとも言える谷を求めての釣行です。

京都を出ること3時間半。延々と谷沿いに続く林道を走り、目的の渓の入り口に到着します。ショートロッドに食料、磁石に地図を背負い、源流釣行の始まりです。最初は延々と単調な流れが続き、目ぼしき所を流してみるものの、反応するのはアブラハヤばかり。遡行に難しくない渓相と、ミミズの空箱が散見されるところから餌師に抜かれているようです。昼前に8m程のこの渓では最も滝らしい滝に着き、食事を取りながら、この滝を越えるか、別の支流に入るか考え、結局パラダイスを期待して高巻くことにします。

新緑の渓(\'06 5 25)_a0079652_2302613.jpgこの地域ではアマゴを「あめのうお」とも呼びます。
植林の中の高巻き道をホウホウの体で乗り越え、滝上の渓に降り立つと、いきなりそれなりのサイズの魚影が走ります。黒っぽい魚影からしてカワムツ?と思いますが、全くの見当違い。嬉しい悲鳴が渓に響きます。やはり滝上はパラダイスで、ポイントポイントから純粋なアマゴが疑いもなくゆっくりとフライを咥えてくれます。この谷のアマゴは、昨年入った渓と異なり、やや黒ずんだ背中が特徴で、カワムツと間違えかねません。しかし太古の昔から息づくこの個体に出会えるのは、この地域ならではの、この時期ならではの至福の瞬間です。お気に入りのロッドもこれでもか、という位に曲がりました。だが至福の瞬間はそう長くは続きません。

新緑の渓(\'06 5 25)_a0079652_2442277.jpgうまく写真に納まり切れません。それほどにこの滝、この滝壺はダイナミックです。
夕暮れ迫る5時頃に、前方に大きな岩壁がそそり立ったと思うと、全長30m程の大きな直爆に出会います。まさにこれ以上の遡行を拒むかのように・・・滝壺の深さは計り知れません。ここでも素直なアマゴがドライに出てくれましたが、これ以上の釣りは恐怖感さえ覚え、時間も差し迫ったことも有り、ここでストップフィッシングとしました。なかなかニクい、大自然のドラマティックな演出です。この素晴らしい環境が今後も維持されることを切望せずにはいられません・・・
新緑の渓(\'06 5 25)_a0079652_2484226.jpg
by amagoann | 2006-05-25 02:09 | '06 Fishing Trip
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当店の自慢は店主がフライで釣ってきた天女魚(あまご)です。どうぞたっぷりとご賞味下さい(品薄状態が多々ありますので、品切れの際は悪しからずご了承下さい)。


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